立ちっぱなしや、かがんで作業をする時間が長い方に多いのが「腰の重だるさ」や「ギックリ腰のような痛み」。
特に、介護職・美容師・農作業・調理・整体師など、中腰姿勢が日常的な方にとっては、慢性的な腰痛は切っても切れない悩みかもしれません。
中腰は、実は「腰を痛めやすい姿勢」の代表格です。
理由は、背骨と骨盤のバランスが崩れたまま筋肉が長時間緊張し続けるから。
身体は前へ倒れようとする重力に対して、背中や太ももの裏の筋肉が必死に引き戻そうとしています。
この“引っ張り合い”の中で、腰の筋肉は常にブレーキをかけたままの状態。
その結果、血流が悪くなり、痛みや重だるさが現れます。
身体均整法では、「腰痛=腰の問題」ではなく、全身のバランスの崩れの結果として腰に出ていると考えます。
たとえば中腰作業を続けている方は、
・骨盤が後ろに傾いている
・太もも後面(ハムストリング)が縮んでいる
・肩が前に入って胸が閉じている
といった特徴が多く見られます。
これらが重なると、背骨全体が丸くなり、「腰が支えの中心」になってしまう。
つまり、腰が本来の可動を超えて頑張り続けてしまうのです。
均整法では、このような方に対して、
腰だけでなく「股関節」「膝」「足首」や「肩・胸郭」を含めた全身のバランス調整を行います。
重力の中で立つ姿勢を“楽に支えられる身体”へ導くことで、腰の負担を根本から減らしていきます。
中腰姿勢が続く方の腰痛は、「姿勢の崩れ」と「全身のアンバランス」が原因で起こることが多いです。
腰だけを揉んでも一時的に楽になるだけで、根本解決にはなりません。
身体均整法では、身体全体を整えて「腰が楽になる姿勢」をつくることを目的としています。
「腰を治す」のではなく、「全身の調和を取り戻す」。
これが、痛みを繰り返さないカラダづくりへの近道です。